社内SEとインストラクターで培ったエクセルのノウハウを余すことろなく伝えていく講座です。
毎回テーマを決めて、実績的な視点から仕事に役立つ情報をお届けします。
初心者の方はもちろん、一通りエクセルが使える方もステップアップできますので、ぜひご覧ください。
今回の講義内容
- ブックの上書き保存
- ブックの名前を付けて保存
動画
【Excel】超実践!仕事で役立つエクセル術【ブックの保存方法】
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上書き保存
上書き保存は編集中のブックを同じ場所、同じ名前で保存することをいいます。
当然、上書きですので今までのブックの内容は消え、新しい内容に変わります。
上書き保存の操作方法
上書き保存にはマウスを使った方法と、キーボードショートカットを使った方法がありますが、入力中にマウスに持ち替えるのはストレスですので、キーボードショートカットを使う方法をおすすめします。
マウスを使う方法
マウスを使った上書き保存の方法は2つあります。
- リボンの「ファイル」をクリックして「上書き保存」をクリックします
- クイックアクセスツールバーの「上書き保存」ボタンをクリックします
キーボードショートカットを使う方法
上書き保存のキーボードショートカットは、Ctrlキーを押しながらSを押します。
なお、キーボードショートカットの中でも特に左手だけで押さえられるものは、左手だけで押さえるようにしましょう。
これは、右手でマウスを持ちながら左手でキーボードショートカットが扱えるからです。
名前を付けて保存
名前を付けて保存は編集中のブックを別の場所、別の名前で保存することができます。
普段はブックを編集した後は上書き保存をしますが、提出用やバックアップ用に保存するときなどは、
名前を付けて保存を利用することもあります。
名前を付けて保存の操作方法
名前を付けて保存にも、マウスとキーボードショートカットそれぞれから行うことができます。
マウスを使った方法
- リボンの「ファイル」をクリックして「名前を付けて保存」をクリックします。
- 「名前を付けて保存」画面が表示がされるので左側から保存場所を選択します。
- 保存場所を選択したら、右側の画面で保存フォルダを選択して、ブック名を入力して保存ボタンをクリックします。
キーボードショートカットを使う方法
名前を付けて保存のキーボードショートカットはF12キーです。
F12キーを押すと名前を付けて保存のダイアログボックスが表示されます。
このキーボードショートカットを知っている人は意外と少ないです。
保存をするときの注意点
保存の操作方法はそんなに難しくないのですが、保存方法で失敗をしてしまい相談に来る人が結構います。
ここでは、保存をするときの注意点を解説します。
- 保存場所をしっかりと確認しましょう
- 現在のブック名をしっかりと確認してから保存しましょう
- 名前を付けて保存後は、今までと違うブックを操作しています
保存場所をしっかりと確認しましょう
最近はネットワークが進歩しており、ブックを保存するときも「自分のPC」に保存するのか「社内のファイルサーバー」に保存するのか「OneDriveなどのクラウドストレージ」に保存するのかを都度決めなければなりません。
さらに、フォルダを作ったりブック名を指定されたものに変えたりと保存をすることが非常に煩雑です。
急いでいるときはついつい適当に保存しがちですが、次に開きたいときに保存場所を忘れてしまうことがあります。
開きたいブックが見つからなくて探すというのは、非常にストレスが溜まるだけでなく、時間もかかりますし、見つからないときはもう一度作り直しということになるかもしれません。
もし、ブックの保存場所がわからなくなったときは開く機能から保存履歴を確認しましょう。
詳しくは前回の記事にまとめていますのでご覧ください。
現在のブック名をしっかりと確認してから保存しましょう
エクセルの業務は同じフォーマットに入力していくことが多く、日別、週別、月別などでブックを分けることが多々あります。
そんなとき、フォーマットを毎回作るのは時間の無駄ですし、行や列がずれてしまうとその後の計算などにも影響が出てしまうので、現在使っているブックに名前を付けて保存後に、入力データを消したり日付を変えたりして、新しいブックとして利用することが多いです。
よくあるミスは現在のブック名を意識せずに操作してしまい、本来編集したかったブックと違うブックに保存してしまうケースです。
よくあるのは、名前を付けて保存をしたつもりが上書き保存をしておりそのまま編集を続けるケースです。
例えば、9月のブックから名前を付けて保存で10月のブックを作成したつもりが、9月のブックを上書き保存して、10月分のデータを入力後に上書き保存したとき、どうなるかわるでしょうか?
9月のブックの内容は10月のデータになってしまい、なおかつ9月のデータは消えてしまいます。
さらに、9月のブックが10月のデータになっているので信頼性がなくなり、全期間の検証や入力のやり直しということになるかもしれません。
ブックを保存するとき、編集を始めるときは、しっかりとブック名を確認するようにしましょう。
名前を付けて保存後は、今までと違うブックを操作しています
もうひとつ保存についてよくあるミスは、名前を付けて保存をすると別のブックができることを理解していない人が意外といることです。
普段、上書き保存をするときは次のような流れになります。
「ブックを開く」→「編集」→「上書き保存」
これが、名前を付けて保存をするときに次のようにする人がいます
「ブックを開く」→「編集」→「名前を付けて保存」
これをすると、「名前を付けて保存」をしたブックは最新のデータになりますが、「ブックを開く」で開いたブックは上書き保存がされていないので、次回開いたときに巻き戻っているように勘違いすることがあります。
正しい流れとして
「ブックを開く」→「編集」→「上書き保存」→「名前を付けて保存」
とするようにしましょう。
まとめ
今回はブックの保存について解説を行いましたがいがでしたでしょうか?
操作だけなら、上書き保存と名前を付けて保存、どちらも簡単なものになりますが、実践的な目で見たとき、保存ミスをしてしまうと業務全体に影響が出ることもあります。
保存に関するケアレスミスをなくすには、理屈をしっかりと覚えて操作を確実にすることです。文章にすると簡単ですが、ついつい忘れてしまいがちですのでしっかりと確認をするようにしましょう!
私は確認するときに、指差し確認をするようにしています。
その時に声も出せばよりミスが減るので、小声でもいいのでやってみましょう!